「引き算が大事」、
デザインや企画・創作の場で言われだした言葉だ。
ということは同じくらい足し算だって大事なのだ。
定量化するのは難しいけど、きっとその比率は半々だと思う。
宇宙の神秘とか量子物理学的に。
何かをするのに、いきなり引き算から始めることはできるのだろうか?
ダイエットは? ふだん食べている量をへらす。断食してもマイナスにはならない。ゼロだ。
デザインなら、要素を削っていけば引き算になるが、真っ白な段階では削りようがない。
株式の売買。
これは可能。株を持っていなくても「空売り」と言って、いきなり売りから始められる。
その株が近い将来に下落すれば買い戻し、その分だけ自分の利益になる。経済は欲深い。
人間はどうだろう。
能ある鷹は爪を隠す、ような振る舞いなら可能だろうか。下手に出る、謙遜する。
いざというときは存分に能力を発揮して、周囲を驚かせる…
(良い例が思い浮かばない。何かあったら教えてください。)
本題。
ないことに気がつけるか。
これはかなり難しいと思う。
人間の認識の仕方として。
家に雑臭がないことに気がついた。
家の人が消臭するものを見えないあちこちに設置しているのだ。
きれいでスッキリした部屋ですね。
もとは出しっぱなしの物、ゴミと埃だらけだったかもしれない。
健康やインフラ、日常。
失ってみて、その何でもないことの大切さに気がつくものだ。
ないことに気がつくのは、洞察力というより発想や想像だろう。
因果関係をたくましく遡れるか、無から有を構想できるか。
並べて比較して、その差を語ることはできる。
しかし無と向きあう姿勢をとり、無と取っ組みあうのは難しい。
(取っ組み合いをしている例もある。パントマイムやエア・ギター等。)
実は、
「ない」も「ある」に含まれる。
本当にないものは概念化できないし、指し示すことも不可能だからだ。
つまり、ないという状態があるのだ。穴は空間だけど、そこにあると言える。